1-1-2-7 タービン流量計

 流れの中に翼車をおくと,流速にほぼ比例した速度で回転する。この回転数を検出して流量を求めるのがタービン流量計である。翼車の軸が流れに対して直角におかれた接線流式のものと流れに対して平行におかれた軸流式のものとがある。

       
 接線流式のものは構造が簡単で,原価的に安くできるが,本体部と翼車との空隙からの漏れが相対的に大きく精度はそれほど高くない。家庭用の水道メータ等に多く使われている。


 軸流式のものは,摩擦力に対して駆動力をかなり大きくとれるので,高精度の流量測定が可能であり,±0.2%以上の精度を要求する低粘度石油類の取引用流量計としても使用されている。

タービン流量計(軸流式)の原理図

図1.2.8 タービン流量計(軸流式)の原理図

 図1.2.8はタービン流量計の一例である。流速に比例して回転する翼車(ロータ)の回転数は,ピックアップコイルで検出され,変換器で遠隔伝送に適するパルス列信号に変え,出力される。粘度が高いと下限流量値に制限があるので,選定にあたっては粘度に対する検討が必要である。

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