4.2.2 γ線レベル計

 γ線レベル計の原理は、物体がある場合と無い場合とでγ線の透過量が大きく変わることを利用したものである。線源から放射されたγ線は、タンク内の物質による滅衰量をNaI(Tl)シンチレーション検出器で検出し、物体の有無を判定したり、液面や粉体のレベルを測定する装置である。γ線レベル計の特徴は、タンク内の液体や粉体のレベルを外部から非接触で測定できることと、被測定物が高温および高圧でも測定が可能なことである。
 γ線レベル計の代表的な測定方式には、図4.2.2‐1の(a)に示す0N‐0FF形(レベルスイッチ)と(b)、(c)に示す連続形の2種類がある。使用される線源は、透過力の大きい60Coや137Csのγ線源が用いられ、検出器はGM計数管やNaI(Tl)シンチレーション検出器およびプラスチックシンチレーション検出器を使用している。
 単一線源を使用する連続測定形(b)は、タンクの形状が複雑で測定範囲が500mm以下に用いられている。多線源形(c)は500~3000mmの広範囲の測定に使用され、単一線源形(b)より、測定物の密度変化の影響が少なく直線性の精度が優れているのが特徴である。
 NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いたγ線レベル計の基本的な構成を図4.2.2‐2(b)に示す。γ線レベル計は、γ線を検出するNaI(Tl)シンチレーション検出器、パルス信号を増幅し伝送するプリアンプ、雑音的なパルスを除去する波高弁別回路(ディスクリミネータ)、単位時間当たりの計数を表示する計数率回路(スケーラ)、検出器からの入力に相当するパルスを発生する模擬入力回路、電圧を電流に変換するV-I変換回路、光電子増倍管に高電圧を供給する高圧回路、各モジュールに電圧を供給する電源回路より構成されている。
 使用例には次のようなものがある。
  1. 高圧ベッセル内のポリエチレン等のレベル ・・・ 石油工業、化学工業、繊維工業
  2. タール等高粘性物質のレベル ・・・・・・・・・ 石油工業
  3. カーボンブラック等かさ密度の小さい粉体レベル ・ 化学工業
  4. 溶融ガラスのレベル ・・・・・・・・・・・・・ ガラス工業
  5. 赤熱コークス炉のインターロック ・・・・・・・ 鉄鋼業
  6. 木材チップのレベル ・・・・・・・・・・・・・・紙・パルプ工業
図4.2.2-1 γ線レベル計の測定方式
図4.2.2-2 γ線レベル計の基本的な構成