3.2.11 液体シンチレーションカウンタ

 低エネルギーのβ線(3Hや14C等)はNaI(Tl)シンチレータ等の固体のシンチレータでは効率良く測定はできない。これらを測定する際には液体シンチレータを使用すると高い効率で測定ができる。対象とするサンプルは液体で、液体のシンチレータを直接混ぜ合わせ、そこから発生するシンチレーション光を測定する。混ぜ合わせた試料は専用の小型のビン(バイアル)に入っており、そこから出るシンチレーション光を、光電子増倍管にて測定する。液体シンチレータは放射性物質の周囲を包囲しているため、4π方向(試料の全方向)からの放射線を測定することができる。これにより、直接放射性物質の濃度測定が可能となる。
図3.2.11-1 放射性物質の濃度測定イメージ
 液体シンチレーションカウンタの応用分野は広く、薬学・生物学・医学における薬物動態試験および臨床生化学、放射線管理における内部被ばく、環境放射能・作業場所のモニタリング、核燃料処理や放射性廃棄物処理などにおける放射能測定、考古学における放射性炭素による年代測定などにも用いられる。
図3.2.11-2 液体シンチレーションカウンタの例