2.2.8 光刺激ルミネセンス(OSLD)素子

 光刺激ルミネセンス(OSLD:Optically Stimulated Luminescence Dosimeter)に一般的に使用されている検出素子は、炭素添加アルファ酸化アルミニウム(α-Al:C) で放射線を受けると発光する蛍光体である。この検出素子に放射線を照射すると素子内部で電離がおこり、励起電子の一部が格子欠損や不純物による捕獲中心に留まる。この捕獲された電子に可視光で刺激を加えると、電子は捕獲中心から離れ、発光中心となった正孔と再結合する際に発光する。
 検出素子が放射線を受けてから光で刺激されるまで、捕獲された電子は受けた放射線量の記憶の役目を果たし、光刺激の際に検出素子の発光量を測定することで、放射線量を知ることができる。1回の光刺激では捕獲された電子の一部しか解放されないため、複数回の測定が可能で、長時間の光刺激で捕獲電子の多くを解放することにより、再利用が出来る。
図2.2.8 OSLD素子の発光プロセス