2.2.1 種類

 放射線検出器は電離作用および発光作用を利用するものとその他に大別される。
(1)電離作用を利用するもの
 気体を用いた検出器として電離箱、比例計数管、GM計数管があり、固体を用いた検出器としては半導体検出器がある。これらはいずれも電離によって生じた正孔(陽イオン)と電子(負イオン)が再結合しないよう、検出器の正負電極間にバイアス電圧が印加されており、これらイオン等がバイアスの電界によって各々反対極性の電極に移動することにより電気信号が形成される。

(2)発光作用を利用するもの
 発光作用を利用するものにはシンチレーション検出器がある。シンチレーション検出器は放射線を光に変換するシンチレータと光を電気信号に変換する光電子増倍管から構成される。
 シンチレータは放射線の入射に伴いエネルギーの高い励起状態となり、これが元の状態に戻るときに発光する。また、光電子増倍管はこの光を電荷に変換すると共に100万倍近く増幅して電気信号を形成する。

(3)その他
 上記(1)、(2)とは異なり以下の検出器はリアルタイムでの計測が困難であり、照射後の処理によりはじめて測定値が得られる。
  1. 感光作用を利用するものとしてフィルムバッジ、ラジオグラフィーフィルムがある。これは乳剤中に含まれるハロゲン化銀が入射放射線量に比例して活性化されると現像処理によって、可視的な黒化度として計測されるものである。

  2. 入射放射線量に従って物質中の捕獲中心に電子正孔対を捕獲することを利用するものとして熱ルミネセンス素子や蛍光ガラス素子がある。これは照射後の加熱、紫外線照射等により電子正孔対が再結合する際に放出されるルミネセンス光子を計測するものである。

  3. 入射荷電粒子の飛跡に沿って物質中に発生する分子損傷を利用するものが固体飛跡検出器である。これは照射後のエッチング処理速度が損傷部と非損傷部では異なることから損傷が特定出来、その個数を計測するものである。